2012年12月10日
2012年冬俳句総集編

寒き夜 根深の汁の うどん食い
夕焼けや 山の紅葉に 沈む里
早暁に 切れる細月 草眠り
冬の空 暗き 闇夜の 風強し
野辺地蔵 紅葉は落ちて 冬支度
深秋に 水涸れ池と 讃岐富士
冬霞 城に色づく 秋紅葉
寒月に 雲は流れて 笑顔見せ
流れ曇 合間の月に 白大地
草枯れて 冬の雨降る 野道かな
ため池や 水なき底に カラスなく
東天に 雲は流れて 冬夜空
軒先に 夕日は落ちて 冬の風
北風や 家路を急ぐ 人を押し
つるべ落ち 冬の路地に 影伸びて
木枯らしや 木の葉は舞って 路標
戸を開けて 灯油の香り 部屋明り
星明り 窓の向こうに 風さわぐ
よるべなき この身にあたる 暖あかり
冷えた身を ぬるめのお湯に 浸る幸
北風の 音聞き足は 早まりし
一年の 速さにひとつ 年かさね
山里の 煙突空に けぶる朝
空っ風 路上に転がる 枯葉かな
朝露や 朝陽に光り 霧散せり
人生は 駈けて残せし 旅の跡
夕闇に 車のライト 霞みゆく
落ち葉見て 拭う君の 優しさや
湯気あがる ラーメンすすり 汗抜い
※別ブログに公開した俳句を
掲載しています。